
河瀬直美監督の前作、「殯の森」はNHKBSで放映されたのを観たので、この監督の作品を映画館で観たのは初めて。ストーリー性というのは、あるようでないのですよね。日本人女性(長谷川京子)が、いい加減な?タクシー運転手に、タイ古式マッサージの教室?に連れていかれ、そこにはタイ人とフランス人がいて、それぞれに、言葉も通じず、意思疎通ができるようなできないような、もどかしいような、やがてタイ仏教の出家の儀式があってと、出来事はあるのだけれど、それぞれの出来事が重要ではなく、もっぱらカメラワークで目立つのは、有り余るタイの自然と、森と風と、動物と。こういう世界もそれはそれでいいか。
予想したほど、タイ古式マッサージのディテールとか、感応的シーンとかが、あるわけではなく、長谷川京子は素直にきれいではあったけれど、ただひたすら理由もなく時が過ぎていく。その瞬間を映画という枠の中に切り取るという作業、案外こういう映画を作るのって、かえって難しいのだろうなあ。風の音や雨の匂いを感じる映画。商業ベースには乗らないだろうけど。














